⊙『医学の歴史から学ぶ』と題して、「感染症との戦い」、「世界的規模で展開された痘そう(天然痘)・ポリオ・麻疹の根絶計画」、「旧らい(ハンセン病)予防法にみる人種問題」、「20世紀中頃を境とする地球人口の爆発的増加と感染症の変貌」、「2001年9月11日の米国の同時多発テロ後米国東部で起きた炭疽菌テロ事件」などの講話を行った。また、新しい感染症発生時わが身を犠牲にして防疫につくした人と、新しい病原体発見の栄誉を求め狂奔する人の対比を取りあげ、「自己の栄誉と公共への献身」について考察した。
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医師、専門は医学。微生物学。現在、NPO愛・知・みらいフォーラム理事長、公益財団法人大幸財団理事長。名古屋大学医学部教授・同医学部長・総長、愛知芸術文化センター総長、愛知医科大学理事長・学長などを歴任。満州事変の前年に生まれ、小学2年のとき日中戦争、6年のとき太平洋戦争が勃発し、15歳のとき終戦。わが国の15年戦争時代に成長し、軍国主義一色の教育を受けた自らの体験を語り、「再びかつてのように日本を誤らしめてはならない」と訴え続けている。
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